『フレディ・マーキュリーの恋 ~性と心のパラドックス~』を読んだ

最近図書館で1週間に1冊本を借りている。
小説の週、新書の週と交互に読んでいて、今週は新書のターン。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』は見たいとは思いながら、なかなか見る一歩が踏み出せないでいた。
これを機に映画を見てみよう!と思い、借りてみたのが『フレディ・マーキュリーの恋 ~性と心のパラドックス~』(著:竹内久美子氏)である。

フレディ・マーキュリーの恋 ~性と心のパラドックス~(竹内久美子) amazon.co.jp

意気揚々と映画を見たのだが、クイーン世代じゃないからなのか、映画の方はイマイチ盛り上がらなかった。フレディの恋模様も現代では特に面白いこともなく、普通に思えた。

フレディの恋について、もっと掘り下げてくれることを期待してこの本を読み始めた。しかし、実際は同性愛者とは何者かについて、最近(2019年時点)の研究で見えてきたことを教えてくれる本だった!面白かった!

以下、面白かったことのアウトプットを書いているのだが、些かアダルトな内容が含まれるので、未成年とエロが苦手な人はブラウザバック推奨です。

面白かったことの覚書

同性愛者は脳がそういう構造になっている

まず面白かったのは、脳の興奮しているところを確認できる装置を使って、男性異性愛者男性同性愛者女性異性愛者女性同性愛者にそれぞれ男性フェロモン、女性フェロモンを嗅がせると興奮するのかを調べた実験。詳しくは是非読んで欲しいのだが、結果は女性異性愛者と男性同性愛者は男性フェロモンを嗅ぐと興奮し、男性異性愛者と女性同性愛者は女性フェロモンを嗅ぐと興奮する。
男性フェロモンは男性の汗に多く含まれ、女性フェロモンは女性の尿に多く含まれるらしい。(汗の匂いでスイッチが入るのは良くわかる。なるほど、クンニとかアソコの匂いを嗅いで男性が興奮するのはそういうことなのか。)

もう一つ、男性ホルモン、女性ホルモンの割合によって得意なこと、不得意なことの他、体の部位の大きさにも変化がある。男が得意とする分野は、数学適性、空間認識、ダーツなどの標的狙い等の右脳が関係している分野で、女が得意とする分野は言語能力、カテゴリー分け、同じ絵探し等の左脳が関係している分野らしい。一般的に男性の睾丸は右の方が大きく、女性の卵巣は左の方が大きく、それが胎児期や思春期に左右の脳の大きさの変化に作用しているそうだ(右の睾丸が大きいと右脳がより発達し、左の卵巣が大きいと左脳がより発達する。男性異性愛者、女性同性愛者は右脳の方が若干大きく、男性同性愛者、女性異性愛者は左右の大きさはあまり変わらないらしい)。ここで興味深いのが、左の睾丸が大きい男性は並の女性より女が得意とする分野がより得意で、逆もまた然りということだ。

ワンナイトに対しての男女差

アメリカのある大学での実験で「今夜何処かへ出かけませんか」「今夜私の部屋へ来ませんか」「今夜一緒にベッドで過ごしませんか」とランダムに見ず知らずの異性の学生に声をかけ、OKするかどうかを調べた。その結果、男子学生はデートのOKは約半分、部屋とベッドは70%ほどがOKだったが、女子学生はデートのOKは男性同様に約半分なのに対し、部屋は数%、ベッドはなんと0であった。
子孫を残す行動をするとき、女性の場合は一人を生産するのに妊娠期間、出産、子育てを行うので1年ほどかかる。だが男性は射精をした後に回復さえすれば数時間後に次の生産活動が可能だ。その差がセックスの相手選びの慎重さに繋がっているようだ。

男性同性愛者はセックスの相手選びの考え方は男性的だと言える(妊娠しないので当たり前だ)。異性愛者の場合、相手の女性は慎重であるため、セックスの相手選びは難しいが、男性同性愛者はどちらも男性でセックスのハードルが低いため、経験人数が増えやすい。女性同性愛者の場合も、同性同士であれば妊娠はしないのだが、セックスの相手選びは女性的に行う傾向にあるようだ。

やおい=スラッシュ小説

スラッシュ小説というものを初めて知った!海外のやおいは主に小説でカップリングの表し方はキャラのイニシャルをスラッシュで繋いで「A/Bもの」という表記になるらしい。
ここで面白いのが、こういういわゆる腐女子文化が、1970年代半ばにアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、オーストラリア、日本でなぜか同時多発的に発生したらしい。なぜ。気になる。

男性同性愛者に女性が好むスラッシュ小説を読ませたところ、鼻で笑い、良さが分からないとのこと。女性はセックスにはそれなりのストーリーが必要なのに対し、男同士のセックスを描いているものでも、男性同性愛者のセックスの向き合い方は男性的であるため、女性的なセックスに対する好みとは違うようだ。

オキシトシンとバソプレシン

オキシトシンは言わずと知れた幸せホルモン。ハグしたりスキンシップすると分泌されるやつ。他にも日光浴とか入浴とかサウナとかでも分泌され、実は食事するだけでも出るらしい。だから食べている時って幸福なのか。オキシトシンは痛みを和らげ、傷の治りを早めるらしい。全ての哺乳類が持っているため、ペットとの触れ合いでもお互いに幸福になり、絆が形成される。あと、イク時に一番分泌されるらしい。

オキシトシンと似て、不安を和らげるホルモンに「バソプレシン」がある。これが分泌されると不安を和らげるが恐れ知らずになり、集中力が上がり、縄張りの主張や防衛にエネルギーを使うようになるらしい。タバコを吸うとニコチンの効果で分泌されるらしい。
バソプレシンは男性に限り、記憶の増強の効果があるらしい。オキシトシンは逆に忘却の効果があるそうで、出産の際に多く分泌されるのは出産の不安や痛みを和らげ、産んだ子供との絆を形成することと、出産の辛さを忘れさせてまた子供を産ませる効果があるらしい。

妊娠するための女性側、男性側の事情

なんと、女性がイクと、大量の分泌液により膣内の精子は殺され(膣内を綺麗に保つ殺菌?)、子宮内の精子は卵管に押し上げられ、より受精しやすくなるらしい。さらに、射精するまでのピストン運動について、他の動物と違って人間は回数が多いらしく、それは膣内の他者の精子を掻き出す必要があるかららしい。よって、ちゃんと妊娠させるためには、女性のイクタイミングを自分の射精直後に調整しつつ、ちゃんとピストンをする必要があると人間の体は考えているというのだ。

同性愛者になること

いろんな研究で調べると一定して、同性愛者は全体の4%ほど、バイセクシャルは13%ほど、女性同性愛者は男性同性愛者の2分の1から3分の1くらいらしい。同性愛者は子孫を残さないので人類の敵だ、という見解があるが、それならば、なぜ絶滅せずにいつの時代も常に一定数存在するのか。その疑問を解決するために昼夜研究されているらしい。

昨今でわかっているのが、どうやら同性愛者になりやすい遺伝子があるということ。同性愛者の家系を調べると、母方の家系に同性愛者が多くいるらしいのだ。男性フェロモンに興奮してしまう脳になるという、遺伝型の同性愛者もいるということのようだ。
また、同性愛者には兄の数が多い場合もあるらしい。その場合は、胎児の時に、母親の免疫反応によって胎児の男性的な部分を攻撃してしまい、女性的になってしまう可能性があるらしく、何度か男児を産むとより免疫反応が強くなっていってしまうのではないかという説がある。

そして、同性愛者を生みやすい家系は女性は妊娠しやすい特徴がある。それは女性ホルモンがより強いことを指すらしい。同性愛者の多い家系の女性はより多く子供を作っているため、たとえ同性愛者が子供を作らなくても、人類の繁栄的には貢献している家系と言える。むしろ、そういう女性ホルモンの強い家系のためにその人は女性ホルモンが強い影響を受けて同性愛者となってしまう、そんな遺伝子の不思議があるのかも。

終わりに

あれ、フレディの話はどこに行った?
まあ面白い話が読めたからいいか!
という感想です。

人類って難儀な生き物ですね、ほんと。
白蛇と泡のイラスト

about うたかたについて

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